山田 武史 (やまだ たけし)

『まずは “ あわうみ ” さんへ…』

 私は、1982年(昭和58年)から、母の実家のあるこの堅田の地で司法書士として働きはじめます。この原稿を書いている今(令和元年)でもう36年が経ちました。こんなに長い間、地元のみなさまにおつき合いいただけたと、とても感慨深い気持ちです。  長い間させていただいてますと、いろいろなことに出会います。
バブル期は「○○不動産は信用できますか、どこかいい不動産屋さんを紹介してください」などと業務とは直接関係のないこともよくききに来られました。
また、成年後見人となった方が、「裁判所へ毎年提出する報告書を代わりに書いてもらえませんか」と、ここならやってもらえるかもしれないときいて、ダメ元でおいでになって、実は大当たりだったという場合もあります。
実際、日本の専門職制度はかなりわかり難い実態になってますから、様々な困りごとを抱えた方は、これを誰に相談すればいいか分からなくてもおかしくありません。ですから、とりあえず「まずはあわうみさんに行こう」と思っておいでいただいたときくと、とても嬉しくなります。畑が違っててもいいので、まずは私どもの事務所を訪れていただければ、必ず道をおつけします。私たちの手でお手伝いできることはさせていただき、紛争に発展した場合は、信頼できる弁護士を紹介させていただきます。税のことを片付けてから再来いただくほうがよい場合は、信頼できる税理士さんを紹介します。

私は、たまたま成年後見の業務を通じて多種多様な専門職と関係ができ、信頼できる専門家と数多くのお付き合いがあります。「まずは“あわうみ”へ」と言っていただける信頼にお応えします。 また、どなたかが亡くなったとき、どなたが相続して、どなたは相続しない。そうしたことを決めるのは簡単なことではありません。
最近は、認知症への不安から、財産を自己名義にしては、将来必要なときに処分換金ができなかったらどうしようというリスクを考える方が増えています。こういうあっちを立てればこっちが立たずという困りごとに対しては、経験に基づいたアドバイスが何より役立つものです。また、その財産の活用方法を想定して、遺言のみならず成年後見や家族信託など周辺制度も視野に入れ、大きな枠組みの中で捉え直してみると、安心の形が見えてきて、方針が決まることがあります。 私の場合なぜか、相続や遺言に関するご相談が極めて多く、それに比例して自然と成年後見や家族信託の利用も必要となり、比較的早い時期から利用し始める結果となりました。特にこうした分野は、ご相談いただければと思います。
最後に、一見、法律的解決が必要だと思いこんで飛び込んで来られた方が、いろいろとお話しをきき、またお話をさせていただいているうちに、「ことの本質は法律的な問題ではないな」と気づかれて、批判する気持ちはちょっと横において、建設的に取り組まれた結果、あっさり相手方と合意文書を交わして終了したというようなことは日常茶飯です。そもそも揉め事のきっかけは、思い込み、行き違いの類である場合がほとんどだそうですから、そういう点でも、「まずは“あわうみ”さんへ」と言って、おいでいただけるのをお待ちしています。

個人的な活動略歴

1984年 司法書士となる資格取得
1983年 堅田浮御堂付近(母の出身地)に開業(伯父が経営する山田事務所に入所)
1991年 学校に行かない子とともに歩む会みちくさ設立、活動開始(~2000年)
1992年 司法書士田村欣二君と合同事務所設立(山田・田村合同事務所)
    しばし病気にたおれる
2003年 簡裁代理資格取得
    司法書士服部直幸君が加わり合同司法書士事務所あわうみ設立
    ニュージーランド渡航(ビザ取得に失敗、帰国)

司法書士会での活動略歴

1983年 滋賀県司法書士会に登録
1990年 理事
1992年 経理部長  
1998年 企画部長
1999年 公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート滋賀支部設立(担当)
2008年 同 支部支部長(~2013) 現相談役
2012年 業務対策委員会委員長
2016年 一般社団法人滋賀県財産管理承継センター理事(~2018)
       同 民事研究会委員(現)

主な業務範囲

不動産や会社の登記と周辺業務(司法書士の一般的業務)
高齢者の相続・遺言・成年後見・家族信託(ライフワーク)
家事事案(書面作成による本人支援という形態)

今後の研究課題

事業の承継

コラム

【弁護士・司法書士・行政書士(私見)】
【不動産売買取引(決済時)における司法書士の役割】(リンク元)